当センターでは2012年5月17日に長年の懸案だった歯科用CT撮影装置を導入しました。

今回の機械は左の写真のように患者さんが中央の椅子に座って撮るタイプのもので、一般の歯科診療所にとっては比較的大きな機械ですが、当センターの場合は以前より、一般の歯科診療所で良く用いられているパノラマレントゲン装置と、矯正歯科では必須の頭部計測用のセファログラム撮影を兼ねた装置及び顎関節の断層撮影装置の2台のレントゲン装置を収納するために十分な広さのレントゲン室を確保していたために、一台でこれらの用途をカバーできる今回の3次元CT撮影装置は比較的大型であるにも関わらず余裕をもって収納することが出来ました。

今回導入したCT撮影装置
今回導入したCT撮影装置

 

以下に3次元CT装置がなぜ矯正歯科の診療に有用かを症例でお示しします。

3次元CT装置

図1は従来のパノラマレントゲン撮影装置で撮った写真です。この写真では右上の犬歯が通常の場所とは異なる変な場所に向かって生えようとしているのは分かりますが、その手前にある側切歯と呼ばれる中心から2番目の歯に当たっているのかいないのか、当たっているとしたらどんな風に当たっているのかというようなことははっきり見分けることが出来ません。

このように生えようとしている歯が周囲の歯にぶつかると、ぶつかられた歯の歯根(歯の根っこ)が吸収されてしまうこともあります。これらのことは従来のレントゲン装置の撮影では画像が重なってしまって見分けることは不可能だったのです。

一方、図2 (前方から見たところ)と図3 (後方からみたところ)で示される3次元CT画像では、特に図3の後方から見た画像から犬歯が側切歯の上方に位置しており、側切歯の歯根には接しておらず,従って側切歯の歯根は吸収のない健全な状態であることがはっきり分かります。